
●最高の腕と、素材と、想い、を集めて・・・
「木造住宅で『あらい』ゆうたらそりゃ一流じゃわなあ。何がええ言うて職人がええもん」。リビングのソファにゆったりと腰掛け、新居での暮らしを満喫されているご様子の川上さん。現役時代のご職業は左官。45年左官一筋の職人人生のうち、ほとんどを『あらい建設』で過ごして来られました。「あそこほど職人を大事にするとこはないよ。みんな長ぅおるわ」と誇らしげです。
最後の仕事として壁を塗ったこの家は、貢さんご夫婦と息子夫婦、そして孫3人の7人が住まう2世帯住宅。とは言え、息子さん夫婦が共働きなこともあり、もともとご一緒に住んでいた川上さんご家族にとって、別居世帯のようなダブルキッチンや玄関は必要ありませんでした。
貢さんがこだわったのは、とにかく‘うぶ’のものを使うということ。職人ことばで地のものとも呼ばれる‘うぶ’、というのは、張物や合板でない無垢材のこと。「カーテンや畳やなんかは後で変えられる。でも肝心なところ、もう変えられないところだけは大切にせんとな」。と、家全体に無垢材が使ってあり、貢さんが心を込めて塗った壁は珪藻土で、心やすらぐ上質な空気に満ちています。特に貢さんが「男の顔だから」と気合を入れた床の間はすべてケヤキの無垢材が、リビングの天井には杉が使われています。
多くの優秀な職人がいる中でも、川上さんが一番と思う大工さんを「ご指名した」というその仕事ぶりは、訪れる職人仲間をうならせるそう。
「ええ仕事しとるなぁ。うちじゃあできんかもしれん」などと感心されることもしばしばです。ご家族もこの新しい家には大満足のご様子。奥様は「珪藻土のおかげかどうか、うちに来た人はよく『この家涼しいなぁ』と言いますね。洗濯物なんかも乾きが早いような」。確かに訪れた日は33度という猛暑のお昼どき。それにも関わらず、川上邸は扇風機だけで木陰の涼しさが感じられるのです。湿気を吸放出してくれる珪藻土をはじめ、素材すべてが呼吸して
いる家の心地良さを、身をもって体験した一日でした。
